「FLOOR 65」 の秘密
「FLOOR 65」は、なぜプレイできないのか?
1.「FLOOR 65」 が、プレイできない!
「255階」のプレイ可否一覧表で紹介した通り、
「D5階〜H1階」までをプレイすると、
「255階」の全種類のフロアを楽しむことができます。
ところが、「フロア65」系列である、
「FLOOR D9」は、
ハードウェアリセットがかかってしまい、プレイできません・・・。
(C)NAMCO
↑ ドラゴンの曲が流れたまま、強制停止する「FLOOR 65」系列の謎のフロア・・・。
2.「FLOOR 65」を、何とかして、プレイできないのか?
強制リセットがかかってしまうので、
何とかして、プレイしようにも、どうにもなりません・・・。
十字キーを操作しても、ボタンを連打しても、
Uコンのマイクで叫んでも、どんなに頑張っても、完璧に無理です・・・。
通常の操作で遊ぶことが不可能なため、
無理矢理、遊べるように、ゲームを改造します。
(C)NAMCO
↑ ドラゴンの曲が流れるので、ドラゴンがいるはず・・・。手掛かりは、たったのそれだけ・・・。(大丈夫なのか?)
3.ドラゴンを探せ!
手掛かりは、ドラゴンが出現するフロアであるということだけ。
そんなフロア、たくさんあるじゃないか!
ROMのダンプを眺めたところで、さっぱり分かりません・・・。
・・・ここで、考察します。
フロアに出現する敵キャラクターは、どのように管理されているのか?
解析をするしかなさそうです・・・。
(C)NAMCO
↑ ドラゴンがいるのは間違いない! クオックス? シルバー? ブラック? どれも同じか・・・。
4.解析パワー炸裂!
あらゆる手を尽くして、敵キャラクターの管理情報の解析に挑戦。
途方もない時間が流れていきます。ROMのアドレスマップを作成して、
ポイントを絞り込みながら、途方もない回数のパッチ当てを繰り返していきます。
膨大なプレイ回数を経て、辿り着いたのが、下記の画面・・・。
(C)NAMCO
↑ フロア1に、ハイパーナイトが出現! な、なぜ・・・!?
5.完全解析へ到達
ついに到達した! 敵キャラクターの管理領域の絞込みに成功!!
これで自由自在に、敵キャラクターを出現させられる!
同時に、より正確な
「255階」の敵キャラクターの把握が可能!
解析用のプログラムを開発・・・。・・・ふむふむなるほど・・・。
概ね、把握できたところで、本題の
「FLOOR 65」の管理領域を解析・・・。
(C)NAMCO
↑ いよいよ本丸へ。強制停止の秘密が、いよいよ明らかになる!
6.完全解析へ到達
当初の予測では、フロアスタート時の敵キャラクターの割り当てに問題があり、
オーバーフローによる強制停止という仮説を立てていました。
解析の結果、何と、これがビンゴ!
1フロアに出現可能なキャラクター数を遥かに超えるデータが存在しており、
テーブルオーバーしていたのが原因でした。
(C)NAMCO
↑ 最も大きな原因は、ドラゴンの出現数にあった・・・。(現状では、最大でも、「FLOOR 52」
の2匹まで)
7.ドラゴンの出現数は、何匹?
真の原因は、ドラゴンの出現数にあった・・・。
その出現数は、何と! シルバードラゴン、7匹・・・。
どう考えても、正常動作は、無理でしょう・・・。
他にも、敵キャラクターがいるんだし・・・。
(C)NAMCO
↑ ドラゴン以外には、スライムとマジシャン、リザードマンが登場するようだ。
8.改造してみよう!
プレイするためには、敵キャラクターの出現数を減らすしかありません。
従って、ROMにパッチを当てる方法が有効となります。
とにもかくにも、全ての敵キャラクターの出現数をすべて1匹にしてみよう!
(C)NAMCO
↑ 全ての敵キャラクターを1匹にリストラ! 退職金は出ないよ〜。
9.改造プレイ開始!
出現した敵キャラクターは、下記画面の通り。(ドルイドが、1匹います)
挙動がおかしくなることがあり、たまにリセットがかかりますが・・・。
(C)NAMCO
↑ ついに、「FLOOR 65」を攻略! 高スコアを無条件で獲得するなど、動作が不安定だけど・・・。
10.まとめ
「FLOOR 65」 系列は、敵キャラクターの定義情報が、
1フロアに出現可能なテーブルをオーバーしていたため、
プレイできなかったのが、解析の結果でした。
これまでの仮説が正しかったのは、プログラムの動作を
正しく把握して、理解していたのが良かったのだと思います。
いずれにせよ、解析の結果、間違いないことを、改めて確認できました。
ここまでの検証で、敵キャラクターの出現を
自由自在に操作する方法が確立できたので、
次回は、「没キャラクター」がいないのか
捜索してみたいと思います。
・・・「まさかが本当?」・・・。
「255階」にさえ出現しない、「没キャラクター」がいるかもしれません・・・!?